老後2000万円問題の根拠とは?退職しても生きていける不労所得の種類

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豊かな老後のため不労所得を作りましょう!

目次

老後2000万円問題の根拠とは?退職しても生きていける不労所得の種類

コロナ禍で、益々不況感が増して行きそうな状況ですね。

金融庁が作成したレポートに「老後は2000万円位、不足する」というシミュレーションが掲載されて、炎上したのは、2019年の半ば頃の出来事です。

この記事では、老後、どの程度の資金が必要となるのか、いくら不足するのかをご自身で簡単にシミュレーションして頂けるようにお手伝いし、老後に向けて不労所得を作っていくために、今、何をするべきなのかを考えていきます。

老後2000万円問題の根拠となった金融庁のレポート内容について

何で急に老後2000万円問題がクローズアップされたのか、実はよくわからない。

今さら聞けない…

という方のために、実際に公表されている金融庁のレポートへアクセスできるリンクを貼りました。

以下のリンクに飛んだら、(別紙1)の16ページ、一番下の二行をご覧ください。

金融審議会 「市場ワーキング・グループ」報告書 の公表について

(2)で述べた収入と支出の差である不足額約5万円が毎月発生する場合には、20 年で約 1,300 万円、30 年で約 2,000 万円の取崩しが必要になる。
と掲載されていますね。
この部分が炎上した「火元」です。
 
興味のある方は、前後を読んだり、目次から興味のある部分を読んでみるのもお勧めですが、偉い先生(大学教授やFP)や金融業界が協力して書いたレポートなので、内容は濃く、間違ったことは言っていませんし、逆に良いことがたくさん書いてあるので、個人的には良いレポートだと思っています。
 
ただし、具体的に、「どうすれば不足した2000万円を貯蓄できるのよ?」という多くの国民の疑問に答える内容にはなっていなかったので炎上したと言えると思います。
 
このレポートでは、基本的には、自助努力で不足する金額を埋めなければなりません、という何とも言い難い提言内容になっているので…
 
そんなことは、わかってるよ…といった感じでしょうか。

長期、積立、分散投資の有効性について

 
このレポートの22ページに【長期・積立・分散投資の有効性】というページがあるのですが、若いうちから、長期・積立・分散投資を始めましょう!といったことをお勧めしています。このあたりが、敢えて言えば、具体的なアドバイスということになっているでしょうか…
 
私も、投資初心者には、基本的には長期・積立・分散投資をおすすめしていますので、まずは、WealthNaviやTHEO[テオ]+docomoなどのロボアドから積立投資をスタートすることをお勧めしています。投資初心者には勉強になると思います。
WEALTHNAVI(ウェルスナビ)
 
ただし、2000万円以上を貯めるには、長期積立分散投資だけではなく、よりしっかりとした「計画と準備と実践が必要」なのです。
 
それでは、まずは具体的に、老後、どの程度、資金が不足するのかを見ていきましょう。

簡単な老後シミュレーションを自分でやってみる

私も1級ファイナンシャルプランナーですが、FPが解説すると、めちゃくちゃ難しくなってしまうので、敢えて出来るだけ単純化して説明したいと思います。

老後不足資金の簡単計算

※簡単に計算するための補足説明を次の項に掲載しています。よくわからない方は補足説明を参照しながら計算してみてください。尚、この項目は老後に不足する資金を把握されている方は読み飛ばしてください。

①65歳以降の毎月の生活費=      万円/月
②年金受給予想額=      万円/月
③年金で足りないお金=①-②=      万円/月
④65歳以降の必要資金 → ③の年金で足りないお金×12か月×35年(100歳まで)=      万円/月
ここまでで、毎月、生活していくのに、国の年金では足りないお金を把握しました。
次に65歳以降、一時金として換算した場合に実際に不足する金額の計算です。
⑤65歳時点の貯蓄残高予想額=      万円
⑥65歳時点での退職金受取金額予想額=      万円
65歳以降、一時金として換算した場合に実際に不足する金額=④-⑤-⑥=      万円/月
本当にざっくりですが、あなたの65歳以降に不足する金額を計算しました。あくまでシミュレーションですから、当然、正確ではないはずです。
FPの私が言うのも何ですが、プロにお金を払って生活設計をしてもらっても、結局シミュレーションですから、前提が少し変わっただけでも結果が変わるので、足りないお金を嘆いている暇があったら、「不足する金額を大雑把に把握して、あとは行動、実戦する方が、よっぽど良い」と思います。
より詳しく自分で生活設計をしてみたい!という方は、こちらの記事をどうぞ。関連記事:自分で出来る!FP1級の億り人が教える生活設計シミュレーション!

簡単に計算するための補足説明

①65歳以降の毎月の生活費

人によって全く異なりますが、持ち家にしても賃貸にしても、家にかかるお金を含めた生活費を前提として設定します。生活費を簡単に算出する方法は、税金と社会保険料を除いた給与の手取りから貯蓄と余ったお金を引けば、ほぼ生活費になります。

例)サラリーマンの場合:給与明細を見て、月給総額から、引かれている項目(税金+社会保険料)を確認し、実際の手取りを確定します。貯金をしていれば、貯金額をマイナスします。残りをすべて使いきっていれば、それが生活費です。(ボーナスも同様です)

生命保険文化センターの老後の生活費はいくらくらい必要と考える?という意識調査結果によると、老後の最低生活費は22万円、ゆとりある生活費は36万円という結果となっています。

②年金受給予想額

年金定期便を確認するか、日本年金機構の年金見込み額試算を使って試算してみましょう。それも面倒な方は、現在の平均受給額を掲載しておきますので参考にしてください。20代~30代の若い方は、20%程度は年金受け取り予想額を減額して考えた方が安全でしょう。

  • 国民年金の平均受給月額:約5万6,000円
  • 20歳から60歳までの40年間、満額納めた場合は、約6万5,000円
  • 厚生年金(国民年金分含む)の平均受給月額は、約14万5,000円

となっています。

⑤65歳時点の貯蓄予想額

65 歳時点における金融資産の平均保有状況は、先の金融審議会 「市場ワーキング・グループ」報告書によると、夫婦世帯、単身男性、単身女性のそれぞれで、2,252 万円、1,552 万円、1,506 万円となっています。

しかし、これは、一部のお金持ちが平均をかさ上げしていると考えられるます。そこで、金融広報中央委員会:家計の金融行動に関する世論調査による「60代の貯蓄平均値と中央値=少ない方から順番にデータを並べたときに真ん中に来る値」を載せておくと、

  • 単身世帯では平均貯蓄額1,335万円に対し、中央値は300万円
  • 二人以上世帯では平均貯蓄額1,635万円に対し、中央値 650万円

となっており、平均貯蓄額の半分にも満たなことがわかります。多くの人が中央値前後の貯蓄しかないというのが現状です。

⑥65歳時点での退職金受取金額予想額

退職金給付制度がある企業の全体の割合は徐々に低下をしており、2018年で約80%。この割合は企業規模が小さくなるにつれて小さくなる。 定年退職者の退職給付額を見ると、平均で 1,700 万円~2,000 万円程度となっており、ピーク時から約3~4割程度減少している。(金融審議会 「市場ワーキング・グループ」報告書より引用)ただし、多くを占める中小企業の退職金は、1000万円にも満たないのが現実です。

退職後の不労所得を作る具体的な行動について

不労所得とは?

例えば、

  • 家賃を生み出すアパートを持つこと
  • 株式や債券、FXやロボアドなどで、配当金などを得ること
  • ソーシャルレンディング投資などで分配金を得ること
  • 副業で、安定した収益が発生する仕組みを作ること

などを不労所得と言います。つまり、自らの労働によって収益が発生する労働所得ではなく、持っている資産か、自ら構築した仕組みによって生み出される収益を不労所得といいます。

不労所得を実現するために

不労所得の種類は、様々なれど、実際に不労所得を得るのは並大抵の努力では成しえないと思います。何せ、本業があるので、不労所得を得るために準備をする時間があまりにも少ない…というのが大方の声ではないでしょうか。

本当は、好きなことを副業にして、それで生きていければ万々歳ですが、現実は、生活したり、子供の教育資金を手当てしたり、住宅ローンを払ったりというのが日常の姿だと思います。

しかし、それでは何も変わらず、老後破綻も現実味を増してしまうのも事実です。

不労所得を作るまでの具体的な流れは、以下の関連記事にも記載しましたので、興味が湧くものがあればご覧いただきたいのですが…

FP1級の億り人が教える初心者が資産運用を始める時のポイント3つ

「億り人」を40代で達成した現役サラリーマンが、そのコツを伝授する!

副業で会社設立!自分らしいFIREを目指す人生目標5ステップ!

ロボアドバイザーとは?大手3社で1年間4000万円を運用!資産運用初心者にもおすすめ

 

サラリーマンが不労所得を作ろうと思ったら

この記事では、サラリーマンが不労所得を作ろうとした時の具体論(私が思うひとつの結論)として、「株式(ETF)を使った一括投資と長期投資のミックス運用という考え方をお伝えしたいと思います。

私はこれで資産を増やして来たので、実践的な内容だと思っています。

  • まずは、労働収入で数十万円~100万円の種銭を作ること(20代)
  • 次にその種銭を株式に投資し、1000万円以上の資産をつくること(30代)
  • 株式投資に慣れて成功のコツをつかんできたら、より難しい運用(FX等)に挑戦しても良い(40代:ただし成功者は少ない)
  • 資産が一定のレベルまで到達したら(1億円以上?人によって異なります)、その資産を金の卵として安定運用に振り向けサイドFIREの基礎を構築し(40代)、
  • 50歳代前半から定年退職までの数年間は、滅私奉公した会社が与えてくれたモラトリアム期間として、定年後の仕事や人生、生活を考え、準備するための期間としてとらえ、積極的に空き時間を活用して、完全FIREを目指す!(50代)
  • 場合によっては、この期間が定年後の副業、本業を準備する期間としたら良いでしょう。(法人設立をおすすめ)

そんなことが出来たら、苦労しねーよ!という声も聞こえてきそうですが…

最も大切なのは、下線を引いた、

  • まずは、労働収入で数十万円~100万円の種銭を作ること(20代)
  • 次にその種銭を株式に投資し、1000万円以上の資産をつくること

ですよね。ここで多くの人がつまづきます。

ファイナンシャルプランナーとしての視点で言うと、無理して住宅ローンを組んで、早い内に住宅を購入してしまい、種銭を貯めるところでは無くなってしまう家計が多くみられます。まずは、投資のための種銭を貯めないと話が始まりません。

そして、株式投資でも半分以上の方がトータルでは損をしていると言われていますし、FXに至っては、90%近いのでは、とも言われています。

結局、勝ち続けて生き残るのは10%位なのかもしれません。

このあたりのコツは、関連記事:「億り人」を40代で達成した現役サラリーマンが、そのコツを伝授する!に書いたつもりなのですが、エッセンスだけを繰り返しておきますと、

  • 我々は、プロのトレーダーではないので、長期運用として時間を味方につけること
  • ただし、単純なドルコスト平均法で長期、積立、分散投資をしていても、数%ずつしか増えない。
  • そこで、「良いとこどり戦略」として、「暴落した時に買い(エントリー)、利益が目標(例えば15%)に到達しない内は、利益確定しない(ある意味、セミ長期運用)」という戦略がおすすめです。
  • なかなか分かっていても出来ない理由や、そのような運用で資産を増やすためには、どうすればよいのかなどは、もう少し整理して別の記事でお伝えしたいとは思っています。
  • いわば、「株式(ETF)を使った一括投資と長期投資のミックス運用といったスタンスです。これが本業で忙しいサラリーマンの投資スタンスとしては正しいことを証明してきたつもりなのですが、よく観察していただくと、世の中の投資本や指南サイトは、ほとんどが1年以内、1か月以内、ひどいものになるとデイトレードで儲ける!といったことを勧めています。サラリーマンには無理です。しかも 負け続けてトレードから撤退する人がほとんどであってメリットはありません。
  • それ以外は、ロボアドのような「長期、積立、分散」投資を勧めています。(ロボアドは私もやっていますし、お気楽な長期投資としては、初心者にも最適で、最初の投資としてはお勧めします。勉強にもなりますね。ただし、それだけでは十分な老後資産には、なかなか到達できません)
  • 繰り返すと、本業がある皆様は、勇気をもって、一括投資と長期投資をミックスした運用を心掛けた方が良いと思います。
  • 少なくとも私は、20代で資産ゼロだった頃から純資産1億突破を実現しています。その間、特に無理な節約などもした記憶はありません。むしろ運用益が比較的順調に推移していたので、超贅沢ではありませんが、好きなものを食べ、好きなものを買い、好きなところに出かける生活を楽しんできました。
  • 一度、私の提唱するミックス運用を実践してみてください。投資先は、日本に限りませんし、もちろん購入後、投資したETFに含み損が出ている期間もあるはずです。損切はしないで、耐えてください。投資の教科書では損切が出来ないと、トレーダーとしては失格とか書いてありますが…
  • 初心者、中級者の方は、まずはロボアドで長期、積立、分散投資を体験し、ロボアドで主に使われるETFを勉強し、次にその知識を活用して、自ら「株式(ETF)を使った一括投資と長期投資のミックス運用に挑戦したら良いと思います。おすすめのロボアド会社や証券会社を載せておきます。
WEALTHNAVI(ウェルスナビ)
 

まとめ

退職しても生きていける不労所得を作ることは、若い人にとって、ひとつの目標になると思います。

今、20代、30代、40代の方も、将来を見据えて、50歳過ぎたら、あるいは役職定年後も、嘆くことなく、人生を憂うことなく、活き活きと暮らせるよう、今から準備、挑戦し、実際の定年までの数年間~または10数年間の間に、しっかり計画、実戦されることをお勧めします。

最後までお読みいただきありがとうございました。ぜひ、関連記事もお読みください。

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